2018年6月28日木曜日

【報告】カリフォルニアの中学の先生が調査のため来日しました

6月26日、高木基金様の紹介でみんなのデータサイトの活動に興味を持っていただき、カリフォルニア・オークランドの中学校の理科の先生Cassandra Chenさんと、歴史の先生Candice Fukumoto-Dunhamさんが、「アジアの市民科学について」研究する一環で、幹事団体の1つである「ふくしま30年プロジェクト」、そして「東京の実務チーム」に会いに来てくれました。

最初に、福島でふくしま30年プロジェクトのメンバーが出迎え、一緒に 同じく市民測定所でβ線ラボやクリニックを持つ「たらちね」さんを訪問したり、国道6号線も走ったそうです。



※左から、東京実務・中村、事務局長・小山、Cassandra Chen先生、Candice Fukumoto-Dunham先生


アメリカでは鉛などの重金属による飲料水の汚染の問題があり、水の汚染、重金属の汚染の測定調査を中学生たちがやっているとのこと。

これと比較して「日本では例えば事故後、校庭の汚染について、教師が授業としてそのクラスで子どもたちと測定するようなことはなかったのか?」という質問がありました。
そもそも日本では、空間線量の規定しかないのでベクレル測定自体を避ける傾向があること、学校でやろうとしても教育委員会も許可しないだろうというようなことを伝えると、ビックリしていました。
「自分たちの学校を自分たちで調べることが許されないってどういうこと?」と、世界からみると日本の事故後のあり方というのは、奇妙に映るのだと思いました。

一方、カリフォルニアの彼女たちの学校では、「市民科学」というものが学校教育に根付き、教師一人一人が市民科学者としての視点を持って授業や地域活動をしているように感じられました。具体的にお聞きした中では、周囲のコミュニティや大学と連携をして水や大気汚染の調査をしているという話を聞き、感銘を受けました。


今回の彼女たちの訪問は数日で駆け足でしたが、ふくしま30年、たらちね、国道6号線、そして東京と、放射能汚染の状況とそれに対する活動を濃密に紹介できたと思います。
「日本の状況、東北地方の人たちが何を思っているかなど、しっかりと子どもたちやコミュニティに持ち帰って伝えます!」と表明してくれました。

周到に調査し、準備された質問が多く、私たち自身が自分たちの活動やスタンスについて、外からどう見えているかを知り、改めて考えるよい機会にもなりました。なによりも、こうした若い先生が活躍していることでパワーをいただきました。

時間があれば、逆にこちらからももっともっとたくさんの質問をして互いの状況を交流したかったです。

このような交流をきっかけに、これからも海外との情報交換を深めていきたいと考えました。

2日間、福島や東京を車でアテンドし、的確な通訳でフォローをしてくれた、ふくしま30年プロジェクトの平井さん、どうもありがとうございました!

2018年6月21日木曜日

【報告】神奈川県・静岡県境 土壌採取キャラバン 結果報告


201865日、神奈川県と静岡県境付近の空白域の土壌採取キャラバンで、6か所の採取を行いました。事務局スタッフ2名と、ドライバーとして神奈川県在住のボランティアYさんがご協力くださいました。Yさん、ご協力いただきましてありがとうございました。

今回のエリアは、「早川マップ」でプルームが少し濃いめで通過し土壌沈着したことが推測されている区域でした。それを実際のベクレル測定で検証したいと思い実施しました。 

採取にあたっては土埃の吸引を防ぐため、マスクをしてしっかりと防護しました。当日の天候もよく、その前数日も晴れが続いていたので、しっかりと土が乾いており、順調に採取が進みました。その場で篩(ふるい)をかけてそのまま測定が可能な状態にして、神奈川県の「東林間測定室」へ持ち込み、測定を依頼しました。

測定の結果は以下の通りです。
真鶴や小田原で、測定した2018年現在で400Bq/kgを超える値を確認しました。

2018年現在の数値に補正したセシウム134+137合算マップ

2011年当時の数値に補正したセシウム134+137合算マップ





               

静岡県の測定結果表(測定日が新しい順) 



<考察>
この測定キャラバンでわかったことは、場所により、セシウム濃度の濃淡はありますが、事故から7年経った現在で400Bqを超えるセシウムを複数箇所で検出され、この地域でプルームの通過沈着の裏付けが取れる結果になったと見ることができます。
現在、みんなのデータサイトでは、この土壌プロジェクトの集大成となる「アトラス」(土壌汚染地図帳)の編纂に取り組んでいます。今回のキャラバンの結果も、事故当時のプルームの動きのシミュレーション結果を裏付けるものとして解析の一部に加えていきます。

もう1エリア、長野県の北部も、プルームの動きを確認するために追加で採取を計画しています。こちらも、梅雨の隙間を縫って採取、測定を高崎の測定室のスタッフがしてくれています。 こちらの結果も近日報告いたします。

これらのデータ補完の活動とともに、それぞれの測定室で17都県の解説や測定結果のまとめ、また食品汚染の状況など様々な角度から、皆様にわかりやすく伝えるべく、アトラスの原稿執筆を鋭意進めているところです。

引き続き、応援よろしくお願いいたします。

2018年5月17日木曜日

【参加報告】5月5日(土)〜10日(木) 「原発事故8年目 神奈川と福島のいま」展

5月5日(土)〜10日(木) 「原発事故8年目 神奈川と福島のいま」展 
という展示イベントに、みんなのデータサイトとして、他の神奈川県内で活動をされている10を超える団体とともに参加させていただきました。

その報告です。


「原発事故8年目 神奈川と福島のいま」展




開催日時:2018年5月5日(土)〜10日(木) 
場所: 神奈川県民サポートセンター1F(横浜駅近く)

内容(参加団体):
・豊田直巳写真展「叫びと囁き」ーフクシマ・避難民の7年間の記憶と記録ー
・城南信用金庫・吉原毅講演「原発ゼロで日本経済は再生するー3.11から未来を学ぶ」
土井敏邦監督「福島は語る」上映 原発事故被害者/避難者100人の肉声をインタビューした圧倒的証言ドキュメント・試写会
・福島原発かながわ訴訟、関係団体の展示&ミニトークなど。
・以下、参加団体
●生活協同組合パルシステム神奈川ゆめコープ
「子ども保養プロジェクト、甲状腺エコー検診、再生可能エネルギー」
●生活クラブ生活協同組合 神奈川
「リフレッシュツアー、甲状腺検査活動、再生可能エネルギー」
●福島の子どもたちとともに・西湘の会
「福島の子どもたちの元気を支える保養」
●福島の子どもたちとともに・川崎市民の会
「福島の子どもたちに思いっきり外遊びを!」
●福島子ども・こらっせ神奈川
「リフレッシュプログラムの現場から」
●甲状腺エコー検診神奈川の会
「神奈川の子供たちの甲状腺検査を実施しています」
●神奈川・子どもを守りたい
「横浜横須賀・学校保育園放射能問題」
●放射能から子どもたちと未来を守る会
「横須賀の核燃料工場」
●みんなのデータサイト
「どうなってるの?神奈川と福島の放射能汚染」
●原子力教育を考える会
「放射能ホントのこと」




神奈川県内でも、このように多くの団体が横につながって長期間一緒に屋内展示をする機会というのは初めての機会とのことでした。

もちろん、みんなのデータサイトとしても、長期間・大会場での展示の機会は初めてのことでした。



そのため、このイベントで何をお伝えしたいか、広い展示スペースに何をどのように展示するか、実際にそれらの展示物の企画・制作などの準備をかなりの時間をかけて行いました。

神奈川県内の方や神奈川に避難されている福島県出身の方が多く訪れるだろうこと、そしてイベントのテーマである「神奈川と福島のいま」を伝えるべく、A1の大きなサイズの神奈川土壌マップに解説を加えた展示物や、A1以上の大きさの100年マップの展示物(吊り下げ式)などをこのイベントのために制作しました。
また、食品の汚染の傾向やデータサイトの紹介、また 2月にロンドンのLUSHサミットで展示した写真パネルに新たな解説(日本語&英語)を付けて展示しました。


入り口の看板

食品測定の方法や、現在までに含まれる放射能の細かな年次推移などを
グラフにし発表しました。
(玄米・桃・きのこ類・山菜類)

土壌のセシウム汚染を伝える神奈川の大きなマップや
ベクレル数が示す意味、
大きな100年マップの展示などをしました

また、福島県の土壌マップ、100年マップのクリアファイルなどの新しいグッズも作り、来場された方に現状を伝え、またお持ち帰りいただけるよう販売する機会ともし、神奈川の皆さんに汚染の実態をお届けすることができたのではないかと感じています。

物販コーナーでは、各県の土壌マップその他グッズの販売を行いました


会期中は、パネルの解説に立ったり、ミニトークも5回ほど開催をして、来場された方々と交流しました。




会場では各団体によるミニトークが
行われました



・豊田直巳写真展「叫びと囁き」ーフクシマ・避難民の7年間の記憶と記録ー
・城南信用金庫・吉原毅講演「原発ゼロで日本経済は再生するー3.11から未来を学ぶ」
土井敏邦監督「福島は語る」上映 
など、大きなスペースを使っての展示や、別フロアの広い会場での講演会もたいへん好評で
たくさんの方にご来場いただけました。





急に外気温が下がり、冷たい雨にも見舞われた日もありましたが、期間中に1,500名に近い参加者にご来場いただけたとのことです。

東京などからも足を運んでくださった方も多くいらっしゃいました。
ご来場くださった皆様、応援くださった皆様、本当にありがとうございました。 規模は小さくなるかと思いますが、神奈川県内の各地域で同じ形式の展示会を開催したいとの要望もあがっているようです。神奈川県内の皆様、ご要望がありましたら、データサイト事務局までご連絡ください。データサイト単独の展示会&講演会の開催についても、検討してまいります。 また、他の地域でも、その地域向けの展示を実施する事が可能です。 ご相談の上、取り組みたいと思っていますので、ご要望お寄せくださいませ。

最後に、新聞で紹介されたこのイベントの記事を掲載しておきます。

東京新聞 2018.5.5
写真は避難者の村田夫妻と山田さん(右))

神奈川新聞 2018.5.6






2018年5月9日水曜日

【5月12日「アースデイin調布」に出店!!】
「神奈川と福島のいま」展は明日10日で終わりますが、販売物をそのまま調布に送って、12日の「アースデイin調布」に出店します!
「アースデイin調布」
期日:2018年5月12日(土)時間:10:00~15:00
会場:調布駅前南口広場
(京王線:調布駅、新宿から特急で15分)
参加費:無料
http://www.earthday-chofu.sakura.ne.jp/home.html

ブースは、みんなのデータサイト・参加測定室の「高木仁三郎記念ちょうふ市民放射能測定室」(みさと屋)さんのブースにいます。

今回、新しくつくったクリアファイル、2011年~2111年までの放射能の減衰マップがデザインされていて、大変好評です!
「東日本土壌ベクレル測定プロジェクト 放射性セシウム 減衰推計100年マップ 2011-2111」
300円、売れてます。
是非、お出かけください。


2018年4月15日日曜日

【5/5〜10・横浜】原発事故8年目 神奈川と福島のいま」展 にみんなのデータサイトも参加します

5月5日〜10日、横浜駅すぐの「かながわ県民活動サポートセンター」にて「原発事故8年目 神奈川と福島のいま」展  と題し、『震災を風化させない』を合言葉に、主に神奈川県内の15の団体の共同イベントを開催します。

みんなのデータサイトも「どうなってるの?神奈川と福島の放射能汚染」というテーマで放射能マップの展示&物販&ミニトークという形で参加します。
参加費無料ですので、ぜひ多くの方に足を運んでいただければ幸いです。
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東日本大震災・福島原発事故から7年余が過ぎました。
3.11の後、何が起き、私たちは今、何処にいて何処に向かおうとしているのか?
神奈川県内で、様々な支援・活動をしている人たちと一緒に考えてみませんか?

★5月5日㈯ 16:30~18:30 オープニングトーク:福島から神奈川への避難者を囲み、福島と神奈川の今を語り合います。(1F)

★5月7日㈪ 15:30~20:30 ドキュメント「福島は語る」上映
土井敏邦監督が、原発事故被害者/避難者100人の肉声をインタビューした圧倒的証言ドキュメント・試写会(2Fホール)

★5月8日㈫ 17:00~19:00 吉原毅・城南信用金庫顧問「原発ゼロで日本経済は再生する-3.11から未来を学ぶ」(2Fホール)

★5月5日㈯~5月10日㈭ 1F展示ブース
10:00~19:00(5/10は13:00まで)
■豊田直巳写真展「叫びと囁き」ーフクシマ・避難民の7年間の記録と記憶―

「福島原発かながわ訴訟の全容」~かながわ訴訟の経過、記録、写真のほか絵手紙集などを展示、随時解説~
●福島原発かながわ訴訟原告団、弁護団、支援する会(ふくかな)

「子ども保養プロジェクト、甲状腺エコー検診、再生可能エネルギー」
●生活協同組合パルシステム神奈川ゆめコープ

「リフレッシュツアー、甲状腺検査活動、再生可能エネルギー」
●生活クラブ生活協同組合 神奈川

「福島の子どもたちの元気を支える保養」
●福島の子どもたちとともに・西湘の会

「福島の子どもたちに思いっきり外遊びを!」
●福島の子どもたちとともに・川崎市民の会

「リフレッシュプログラムの現場から」
●福島子ども・こらっせ神奈川

「神奈川の子供たちの甲状腺検査を実施しています」
●甲状腺エコー検診神奈川の会

「横浜横須賀・学校保育園放射能問題」
●神奈川・子どもを守りたい

「横須賀の核燃料工場」
●放射能から子どもたちと未来を守る会

「どうなってるの?神奈川と福島の放射能汚染」
●みんなのデータサイト

「放射能ホントのこと」
●原子力教育を考える会

*各展示ブースの団体がミニトークの場を作ります。神奈川県内の汚染の現状や、甲状腺検査からみえてくるもの、保養の実際、避難者本人のお話等々、市民同士の対話の中から”3.11”の今を確かめ未来を語り合います。

主催:「原発事故8年目 神奈川と福島のいま」展 実行委員会
問い合わせ:090-2143-7348 090-8721-3222

協賛:生活協同組合パルシステム神奈川ゆめコープ
   生活クラブ生活協同組合神奈川 週刊金曜日
後援:神奈川新聞社 東京新聞横浜支局 毎日新聞横浜支局 
   読売新聞横浜支局 tvk(テレビ神奈川)

参加費:展示、上映会、講演会全て無料(寄付、カンパ歓迎)

https://www.facebook.com/events/2026895370911453/

2018年4月1日日曜日

【4/5, 4/6・東京】LUSH渋谷駅前店で「チャリティーパーティ」イベントを開催します


来たる4月5日(木)・6日(金)の2日間、LUSH渋谷駅前店にてイベントに参加します。


















これまで助成やLondonでのラッシュサミットにご招待いただくなど多大なる応援をいただいているLUSH様の渋谷駅前店(渋谷ハチ公前すぐ)との企画で同店舗内1Fと2Fに2日間、みんなのデータサイトが土壌マップや測定の様子などを展示、またミニワークショップなどで LUSHを訪れたお客様に対して宣伝・コミュニケーションができる「チャリティパーティー」という企画に参加させていただくことになりました。



この2日間に「チャリティポット」というボディローションをお客様がお買い上げいただくとその売り上げは消費税を除き全てデータサイトへの寄付になるという仕組みになっています。



みんなのデータサイトスタッフも一部の時間帯で在店し、直接お客様とお話しする予定です。
(営業時間:午前11時〜午後9時半)スタッフ滞在時間は昼〜夕方頃を予定しています。

ぜひ、周りの方々に、このチャリティパーティを告知いただき、来店やチャリティポットの購入で応援をいただけますと幸いです!
どうぞよろしくお願いいたします。

https://jn.lush.com/shop/shibuya-station






2018年3月28日水曜日

【イベント報告】3/18「原発事故から7年目に見えて来た 日本の汚染、世界からの声」開催報告

 「原発事故から7年目に見えて来た 日本の汚染、世界からの声」開催報告

日時:2018318日(日) 13:15受付開始 13:30-16:30 
場所:国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟102


年度末の近い中、会場には70人近い方々にご来場いただき盛況となりました。今回は、海外からのビデオレター、また会場の皆様の交流時間を取り、多様な内容と双方向を意識して開催しました。以下、各プログラムのご報告です。





●茨城・汚染状況重点調査地域ワークショップの報告
(つくば市民放射能測定所・藤田さん)



茨城県も国の重点汚染地域に指定されたスポットがあるなど、場所によって放射能汚染の影響が色濃くあります。
これまでの土壌測定の結果と解析を踏まえ、つくばの藤田さんに報告いただきました。
茨城県内の295の測定地点を分析した結果、2018年現在に換算(減衰補正計算)した数値ではベクレル数でみると約8,500Bq/kg〜22,999Bq/kgの「基本的に退去推奨だが希望すれば居住の権利が認められるゾーン」に相当する地域はないものの、約2,800Bq/kg〜8,499Bq/kg「移住権が発生するゾーン」に相当する可能性のある地域が龍ケ崎市、高萩市、取手市にそれぞれ1地点ずつあったことが報告されました。また、実測値と推計値(航空機モニタリングの結果など)の近似点と開きについての考察がありました。後半は当時のプルーム通過の様子と乾性沈着と湿性沈着についての考察、あとから初期被曝を評価することの難しさなどをデータと図表を使って発表しました。


つくば市民放射能測定室のホームページから、投影した資料をダウンロードすることができます。

みんなのデータサイト・東日本土壌ベクレル測定プロジェクト茨城報告会
(茨城・汚染状況重点調査地域ワークショップ)資料
http://sokuteiibaraki.blog.fc2.com/blog-entry-76.html




●「東日本土壌ベクレル測定プロジェクト」のデータ活用事例紹介
~「福島原発避難者新潟訴訟」の提出資料作成~
(あがの市民放射線測定室「あがのラボ」・村上さん)

集団訴訟は、国の原発ADRでは充分な賠償が受けられない損害(主に賠償)について、新潟に避難していた354名の方が第一次原告となり国と東京電力を被告として2013年に提訴したものです。その後第2、第3、第4陣の原告が加わり現在は239世帯807人が原告となり、福島県外の集団訴訟としては最大になっています。原告の約8割が区域外避難です。従来の裁判では、空間線量について取り上げられることはあるものの、土壌そのものの汚染が取り上げられることはほとんどありません。 



今回、新潟の避難者訴訟の原告本人尋問の提出資料として、土壌プロジェクトのデータが活用された経緯や事例を紹介しました。郡山から新潟へ避難されていた方が、土壌プロジェクトでの活動を通じ、空間線量ではわからない土壌汚染が実測定でわかることを実体験し、原告として、ベクレルの考え方も裁判で提示したいという理由で取り組まれたものです。

そして、原告の方がもともと住まわれていた福島県郡山市(避難元)の自宅や実家の土壌汚染測定数値(庭とホットスポットとなる雨樋下)と、避難先の新潟の数値を紹介。

避難元では庭で4,476Bq/kg(2016/6/8測定値)、雨どい下47,341Bq/kg(2016/6/8測定値)という値でした。

放射性物質はすでに、環境基本法上では公害物質となりましたが、「環境基準値」が決まっていないという説明がありました。現在、帰還を進める上で基準となっているのは土壌汚染の数値ではなく、空間線量のみです。空間線量も食品の内部被曝も、それが引き起こされる「諸悪の根源」は「土壌汚染」であるにも関わらず、その基準値が定められていないことが紹介されました。

最後に、裁判を通じて見えた課題として、この土壌汚染に関する知識・理解度の問題が提示されました。原告本人がしっかり知識を得て臨んだとしても、裁判官、被告側代理人、原告側弁護士、原告本人の「土壌汚染」に関する理解度の違いがあるために、原告本人が語ることにリスクを感じられてしまう、訴えが届かない現実が伝えられました。 



●「チェルノブイリ法のゾーン区分と日本の比較表」の見方 
(みんなのデータサイト事務局)

日本の土壌の放射能汚染は、チェルノブイリ法における区分とどのように違うのか? みんなのデータサイトオリジナルの比較表を見ながら解説をしました。チェルノブイリ事故後のベラルーシ、ウクライナ、ロシアでは国家をあげて土壌汚染調査を行い、事故から5年後に法律(いわゆるチェルノブイリ法)が制定されました。空間線量と土壌汚染の双方を基準に避難・補償・保養などの区域(ゾーン)が決められています。日本は、空間線量のみの基準しかないこと。しかもその基準は、年間実効線量でみると、チェルノブイリ法では「移住の権利」が発生するゾーンが1ミリシーベルト超であるのに対し、日本では20ミリシーベルト超であり、20倍もの高い基準であること。それを下回る区域については避難指示解除準備区域とされていることなどを解説しました。

チェルノブイリ法では、土壌放射能量と実効線量の双方が条件を満たす場合(and)と、どちらかがその基準を満たせば効力を持つ場合(or)があることに留意する必要があり、表を見ながらその解説も行いました。

避難の権利、移住の権利をチェルノブイリ法基準と比較して説明しやすくなったとの感想をいただきました。

会場との意見交換では、現在の日本では「内部被曝」が全く実効線量としてカウントされていないという実情について声があがりました。


チェルノブイリ事故から5年後の1991年にできた「チェルノブイリ法」と
2018年現在の日本のゾーン区分を比較できる オリジナルの表です




●ロンドンLUSHサミット参加報告 
(ふくしま30年・平井、こどもみらい測定所・石丸)

2/12-2/18に「みんなのデータサイト」が招待いただき参加した、LUSH社主催のLUSHサミットという社内イベントに参加したことの報告をしました。チャリティポットというボディローション販売を通じた草の根団体支援活動の紹介のあと、写真を通じて今回の2,000人規模のLUSHサミットの様子を紹介しました。







データサイトとしては、日本における放射能の問題として、20ミリシーベルト問題、チェルノブイリ事故後行われた土壌汚染調査が日本では福島県を除いてはほとんど行われず避難や補償の基準として使われない問題、甲状腺がんおよび疑いの子が少なくともこれまでに190人見つかっており、38万人の対象者中の割合は、原発事故由来であるかないかという議論があるが、高い割合であると言えることなどを伝えました。




その後、フリー日に訪問したロンドンの日本人の団体・イギリスの反核団体との交流の模様を紹介しました。


海外の団体の情報発信の仕方やストレートな行動・表現を学べたこと、そして出会えた多くの団体の繋がりなど、みんなのデータサイトの活動にとって、海外展開の大切な一歩となりました。日本の状況を海外に伝えることで、世界から日本を応援していただくこともできるのではないかと考え、今後も海外への情報発信・また情報交換に力をいれていくことをお伝えしました。




●国内外からのビデオレター上映 

昨年から今年にかけては、様々な国の方からのコンタクトも増えてきました。そうした活動の紹介とともに「みんなのデータサイト」や日本の放射能問題について、イギリス、フランス、ノルウェー、台湾、韓国からの声をインタビュー動画やスライドでご紹介しました。

一部内容をご紹介します。
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●NPO法人放射線測定室アスナロと 韓国国立忠南大学校の交流

1月16日、東京都板橋区のNPO法人放射線測定室アスナロに韓国国立忠南大学校から、教授2名・助教授1名・研究員の学生12名・通訳1名総勢16名が訪れました。

忠南大学校の「知識各新型公共人材養成事業団」という企画で訪れたもので、企画の一環としてラボ・アスナロを訪問されたものです。



韓国のみなさんから出た質問

「みんなのデータサイトで出したデータに対して、政府の動きはあるか?」

「マスコミは取り上げているのか?」

「政府は測定をしていないのか?」

「事故を起こした東電は事故のあと、何をしているのか?」

「保養に政府からの補助金はあるのか?」

「原発に代わるエネルギーとして何を考えているのか」

「市民団体が頑張っているのはわかるが、一般の国民は政府の方針についてどう思っているのか?」

「原発を再稼働させるかさせないかについて、韓国では1,000人くらい集まって3日間話し合った。日本ではそういう話し合いはあったか?」

・・このようにたくさんの質問が出ました。



日本政府が2020年の東京オリンピックに向けて「原発事故は終わった」と避難区域もなくして福島に帰還させようとしていることなどを話すと、一様に驚きの声があがりました。

日本の国民はどう思っているのか?
•政府のやり方に対して日本の国民はどう思っているのか?
•どうして大きな反対の運動が盛り上がらないのか?

大統領を罷免した韓国の人たちには理解できないことだろうと感じました

忠南大学校の教授のコメント

「チェルノブイリ法が日本に適用されるように、皆さんが頑張っているのがよくわかりました。」

「保養や学習会などで市民に発信して頑張っているNPO法人の役割は大変重要であるとわかりました。」


韓国からの訪問団が「アスナロ」測定室を訪問した時の模様


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オリビア船長からのメッセージ
オリバー・ピトラス (ノルウェー在住のフランス人) 2018/3/14

・サザンスター船長
・アウトドア会社(69NORD SOMMARØY OUTDOOR CENTER)経営、
・北極圏航路冒険家
・地球温暖化・環境問題 などに関する映画製作



あなたにお会いして、福島事故後のあなた方の放射能監視活動の様子を聞けたことは素晴らしいことでした。
そうした状況下では必要な活動です。


々が20mSv/年の放射能にさらされる所で暮らしているとは、驚きです。
私は、そうした人々の避難の権利を得ようとするあなた方の活動を完全に支持します。

あなた方のWebサイト「みんなのデータサイト」は大変よくできており、現在日本で起こっていることの現実に関する多くの情報を提供しています。 •フランスの市民として、たとえ私がノルウェーに住んでいても、一般市民に原子力に関連するリスクと課題を知らせるためにあなた方の行動を100%支援します。
フランスの市民として、たとえ私がノルウェーに住んでいても、一般市民に原子力に関連するリスクと課題を知らせるためにあなた方の行動を100%支援します。

私はあなた方が、あなた方の活動に最善を尽くされることを願っています。そして、利害関係者や政府機関が、緊急時において多くの人々へ影響を考慮し、原子力発電からの撤退に向かうことを願っています。 





Bien à vous, med vennlig hilsen, best regards  
OlivierPITRAS, managing director69NORD SOMMARØY OUTDOOR CENTER

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ビデオメッセージなどはすべてを紹介することがここでは叶いませんので
こちらでは今回ご協力をいただいた方のお名前だけご紹介します。
 
 イギリスLUSH Summitでインタビューした3名
 フランス在住のピアニスト 広田祐子さん
 台湾の環境団体代表 Jay Fangさん

一人一人からの日本を思い、応援するメッセージに対して
参加者の方からたくさんの感想をいただきました。その一部を抜粋します。 

・海外のメッセージにおおいに励まされた。日本国内では孤立・孤独感を覚える。

・日本での活動やその成果物は海外の人々にとっても貴重であることが実感できた。

・日本で声を上げることができない実情として、風評被害としての押さえ込みや大量に資金投入した安全キャンペーンなどがあることも伝えて欲しい。

・情報を広く世界に発信する重要性を改めて認識でき、参考になった。

・海外からのメッセージは、泣けるくらいよかった。

・放射能の問題は、自国だけの問題ではなく世界共通の課題であることを感じた。ともに解決の道を探っていきたい。





●「アトラス版」(マップ集)発行の現状報告
(みんなのデータサイト事務局)

東日本土壌ベクレルプロジェクトの集大成として製作中の日本版「アトラス」の進捗をご報告しました。当初の「マップ集」というコンセプトから、「わかりやすい解説を加えた地図帳」へのバージョンアップを行なった経緯を説明。単に数値を見ただけでは一般の方にはその意味を読み解くことが難しいと痛感してきた経験を踏まえ、現在計画している各県ごとのページの構成案や、実際に解析が進んでいる野生の食品と土壌の汚染の相関などを紹介しました。今夏の発行に向け、多くの方に手にとっていただきやすく、わかりやすい形でお読みいただけるよう、引き続き制作を続けていきます。




その後は、質疑応答、また出展団体や参加者同士の交流を深める時間としました。
出展団体:

  ●高木学校
  ●かながわ訴訟原告団
  ●ぶんぶんフィルムズ
  ●むさしのスマイル
  ●ゼンダマフェス
  ●「子どもたちの健康と未来を守るプロジェクト」(通称・こどけん)
  ●子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク(子ども全国ネット)
  ●ふくしま30年プロジェクト
  ●みんなのデータサイト参加測定室による野菜販売・産直野菜通販コーナー
  ●みんなのデータサイト



会場の時間ギリギリまで、多くの方が交流・情報交換されていた様子が印象的でした。ご参加いただきありがとうございました。