6月26日、高木基金様の紹介でみんなのデータサイトの活動に興味を持っていただき、カリフォルニア・オークランドの中学校の理科の先生Cassandra Chenさんと、歴史の先生Candice Fukumoto-Dunhamさんが、「アジアの市民科学について」研究する一環で、幹事団体の1つである「ふくしま30年プロジェクト」、そして「東京の実務チーム」に会いに来てくれました。
最初に、福島でふくしま30年プロジェクトのメンバーが出迎え、一緒に 同じく市民測定所でβ線ラボやクリニックを持つ「たらちね」さんを訪問したり、国道6号線も走ったそうです。
※左から、東京実務・中村、事務局長・小山、Cassandra Chen先生、Candice Fukumoto-Dunham先生
アメリカでは鉛などの重金属による飲料水の汚染の問題があり、水の汚染、重金属の汚染の測定調査を中学生たちがやっているとのこと。
これと比較して「日本では例えば事故後、校庭の汚染について、教師が授業としてそのクラスで子どもたちと測定するようなことはなかったのか?」という質問がありました。
そもそも日本では、空間線量の規定しかないのでベクレル測定自体を避ける傾向があること、学校でやろうとしても教育委員会も許可しないだろうというようなことを伝えると、ビックリしていました。
「自分たちの学校を自分たちで調べることが許されないってどういうこと?」と、世界からみると日本の事故後のあり方というのは、奇妙に映るのだと思いました。
一方、カリフォルニアの彼女たちの学校では、「市民科学」というものが学校教育に根付き、教師一人一人が市民科学者としての視点を持って授業や地域活動をしているように感じられました。具体的にお聞きした中では、周囲のコミュニティや大学と連携をして水や大気汚染の調査をしているという話を聞き、感銘を受けました。
今回の彼女たちの訪問は数日で駆け足でしたが、ふくしま30年、たらちね、国道6号線、そして東京と、放射能汚染の状況とそれに対する活動を濃密に紹介できたと思います。
「日本の状況、東北地方の人たちが何を思っているかなど、しっかりと子どもたちやコミュニティに持ち帰って伝えます!」と表明してくれました。
「日本の状況、東北地方の人たちが何を思っているかなど、しっかりと子どもたちやコミュニティに持ち帰って伝えます!」と表明してくれました。
周到に調査し、準備された質問が多く、私たち自身が自分たちの活動やスタンスについて、外からどう見えているかを知り、改めて考えるよい機会にもなりました。なによりも、こうした若い先生が活躍していることでパワーをいただきました。
時間があれば、逆にこちらからももっともっとたくさんの質問をして互いの状況を交流したかったです。
このような交流をきっかけに、これからも海外との情報交換を深めていきたいと考えました。
2日間、福島や東京を車でアテンドし、的確な通訳でフォローをしてくれた、ふくしま30年プロジェクトの平井さん、どうもありがとうございました!