2018年6月5日、神奈川県と静岡県境付近の空白域の土壌採取キャラバンで、6か所の採取を行いました。事務局スタッフ2名と、ドライバーとして神奈川県在住のボランティアYさんがご協力くださいました。Yさん、ご協力いただきましてありがとうございました。
今回のエリアは、「早川マップ」でプルームが少し濃いめで通過し土壌沈着したことが推測されている区域でした。それを実際のベクレル測定で検証したいと思い実施しました。
採取にあたっては土埃の吸引を防ぐため、マスクをしてしっかりと防護しました。当日の天候もよく、その前数日も晴れが続いていたので、しっかりと土が乾いており、順調に採取が進みました。その場で篩(ふるい)をかけてそのまま測定が可能な状態にして、神奈川県の「東林間測定室」へ持ち込み、測定を依頼しました。
測定の結果は以下の通りです。
真鶴や小田原で、測定した2018年現在で400Bq/kgを超える値を確認しました。
●2018年現在の数値に補正したセシウム134+137合算マップ
●2011年当時の数値に補正したセシウム134+137合算マップ
●神奈川県の測定結果表(測定日が新しい順)https://data.minnanods.net/mrdatasoilsearch?rows=50&order_by=mrdate&order_by_desc=1&clubid=mds2&sampletype=1&prefid=14
●静岡県の測定結果表(測定日が新しい順)
<考察>
この測定キャラバンでわかったことは、場所により、セシウム濃度の濃淡はありますが、事故から7年経った現在で400Bqを超えるセシウムを複数箇所で検出され、この地域でプルームの通過沈着の裏付けが取れる結果になったと見ることができます。
現在、みんなのデータサイトでは、この土壌プロジェクトの集大成となる「アトラス」(土壌汚染地図帳)の編纂に取り組んでいます。今回のキャラバンの結果も、事故当時のプルームの動きのシミュレーション結果を裏付けるものとして解析の一部に加えていきます。
もう1エリア、長野県の北部も、プルームの動きを確認するために追加で採取を計画しています。こちらも、梅雨の隙間を縫って採取、測定を高崎の測定室のスタッフがしてくれています。 こちらの結果も近日報告いたします。
これらのデータ補完の活動とともに、それぞれの測定室で17都県の解説や測定結果のまとめ、また食品汚染の状況など様々な角度から、皆様にわかりやすく伝えるべく、アトラスの原稿執筆を鋭意進めているところです。
引き続き、応援よろしくお願いいたします。